ぐんま食の安全・安心県民ネットワーク
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県民ネットワークが群馬県と協働
産学官連携による食の安全理解促進事業(明和学園短期大学)を実施しました
ぐんま食の安全・安心県民ネットワーク(会長:中嶋源治県生協連前顧問)は、群馬県との協働事業として、9月6日(金)に若い世代向けの「食の安全理解促進事業」を実施しました。この企画は、産(民間事業者)学(教育機関)官(行政)連携による取り組みとして、県民ネットワークとしては初めての事業となります。
今回は明和学園短期大学と連携し、同学生活学科栄養専攻の学生12名と引率として秋山隆准教授、木村祐美准教授の2名が参加され、県民ネットワーク会員である株式会社フレッセイの新町店を訪れ店舗見学と意見交換、その後移動して群馬県食品安全検査センター(前橋市)の見学、食の情報発信に関する意見交換を行うというスケジュールで実施されました。
群馬県からは県健康福祉部食品・生活衛生課食品安全推進室萩原美紀室長、同室工藤暢宏補佐、同室羽鳥希芳主幹の3名が参加し、県民ネットワークから斎藤剛事務局長(県生協連専務理事)が同行しました。 フレッセイ新町店では、県食品安全推進室工藤補佐が開会を告げ、最初に店舗の概要及び食品安全の取り組みとして、株式会社フレッセイ経営企画部山口亮太郎チーフより説明を受けました。山口チーフは「パートさん、アルバイトさんまで微生物や食中毒の正しい知識を身に着け正しい行動につなげてもらうために職員用の学習資料をつくり教育している」として、(1)パッケージ化された常温管理の加工食品、(2)パッケージ化された要冷蔵管理の加工食品、(3)生鮮食品の区分毎に品質保持管理の考え方を説明し、包装に異常がないか、温度管理が適正かなどに気を配っている、と報告しました。また、「ノロウィルス」「アニサキス」「0157」などの対策を店舗でどう実施しているのかなどを具体的に説明しました。
続いて参加者は2つのグループに分かれ、田端康夫店長、笠原副店長の案内で売り場やバックヤードを見学しました。参加した学生からは、無洗わかめの安全性やドラッグストアが生鮮食品を取り扱っていることの影響などの質問が出され、山口チーフや田端店長から回答がありました。また、食品の安全のためにスーパーがたくさんの努力をしていることがよくわかったとの感想が寄せられました。
同店の見学会には、上毛新聞高崎支社の記者による取材がありました。 その後昼食をとったあと参加者は前橋市の群馬県食品安全検査センターへバスで移動しました。センターでは木暮政惠所長から歓迎のあいさつを受けた後、砂長千晶次長から検査センターの概要、業務実績などの説明がありました。砂長次長からは、平成29年度の検査では検体数1,670、検査項目総数35,186件を実施し、違反事例が4件あったこと、それぞれ対応を行ったことなどの説明がありました。
続いて2つのグループに分かれて、それぞれ木暮所長、砂長次長の案内で施設見学が行われました。 施設見学のあと、県食品安全推進室羽鳥主幹より「県内におけるカンピロバクター食中毒について」の説明を受け、「1若い世代が多い、2肉の過熱不足、3飲食店で発生」の特徴をもつカンピロバクター食中毒をどう防ぐかを課題として、2つのグループに分かれての意見交換が提起されました。
意見交換のまとめとして、各グループの代表から「注意を促す歌をつくって広める、焼き上がりの写真や内部温度を測る温度計を店に置く」「学校や家庭で食育を進め食中毒の知識を広める」などの意見が発表されました。
意見交換を受けて県食品安全推進室萩原室長から、「意見交換することで食品安全への意識が深められたものと思う。県からも多くの情報を発信しているので参考にしてほしい。また県行政へも積極的に参加してほしい」と講評がありました。