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群馬県連女性協議会が組合員学習交流会を開催
2008-05-02
テーマ「食の安全と日本の農業」
~消費者と生産者で日本の農業を考える~
群馬県生協連女性協議会(林かの子会長)は、3月29日(土)、恒例の組合員学習交流会を開催しました。
39%という低い自給率によって、日本の食生活が外国の食品に依存せざるを得ない状況の中で、消費者の食の安全に対する関心も高くなっています。こうした中で県連女性協は、日本の農業がなぜこんなになってしまったのかを知り、日本の農業をとりまく状況について理解を深め、どうしたら良いのかを生産者といっしょに考えてみましょうと、今回は『食の安全と日本の農業』をテーマに開催しました。
この学習交流会には組合員、役職員やJAぐんま女性組織協議会などから88人が参加しました。
林会長の挨拶のあと、女性協運営委員が料理教室の一場面をパフォーマンスで演じ、「そういえば、小麦粉もパンもうどんも値上がりしていたわよ!」「どうして?」「エタノール燃料とかいうのと関係あるの?」「私の実家、弟の代で農業おしまいだって。食べていけないんだよ」「なんで?」・・・とおしゃべりがはずみ、「農業のこと、しっかり考えてみようよ!」と、学習交流会のいきさつを紹介しました。
群馬県農業協同組合中央会(奥木功男会長)の森村孝利参事を講師に招き、パフォーマンスで登場したたくさんの「なんで?」「どうして?」に対して講演の中で答えていただきました。
森村孝利参事は、世界の食糧事情、とりわけ危機的水準にある世界の穀物在庫や、干ばつ、バイオエタノールへのシフトなどにより世界の穀物需給のバランスが崩れ、食糧需給が極めて不安定になっていることで日本の食品が激しく値上がりし、外国の都合ですぐに食料輸入が止まる構造となっていることや、日本の農政の歴史、減少が続く日本農業(就業人口、戸数)の現状、8.2兆円の価値をもつという農業の多面的機能、食の安全をめざす生産現場の取り組み、更には難しいWTOやEPA・FTAについても豊富な資料をもとに分かりやすく説明して下さいました。
「輸入農産物と比べてなかなか安くとはいえませんが、安全で新鮮で美味しい食料を追求し、自然と環境を守る多面的機能とともに、日本人の生命をささえる日本農業を守っていくために、今後ともいろいろと応援をお願いします」と結ぶと、会場から大きな拍手がわきおこりました。
参加者からは、「貴重なお話しをお聞きし、また分かりやすくてとても良かった。」「消費者として日本の農業を思う気持ちを強くしました。」
「農業を支えるために私たちも一生懸命努力していきたい。」「こういうところを共に考えて欲しいということを消費者に言ってください。」など感想や意見が出されました。
<◆参加した生協職員(医療生協、男性)から、後日感想が寄せられました。>
身につまされる思いでお話を伺いました。私の家も兼業農家で土地は4反2畝ありますが、減反で2反7畝しか作れません。私と父の日曜百姓です。毎年肥料等々で十数万円の赤字が出ます。去年、20年前に中古で買った田植え機がついに壊れ、買い替える羽目になりました。無理を言って負けてもらいましたが、それでも56万円、年金暮らしのおやじになど払えるはずもなく、私が代金を払いました。
本当に“現代版百姓一揆”でも起こしたい気分です。農業を粗末にする国はいつか必ず滅びます。消費者の方もメディアに振り回されるのではなく、どうしたら日本の農業が立ち直れるのか一緒に考えてください。農家が工夫することはもちろんですが、根本的な農政の転換が求められていると思いました。百姓だけで食っていける所得保障を!